どんな時に中毒事故が起こるか、どうしたら防げるか

1.子どものいる家庭で注意すること

子どもの中毒事故の特徴

中毒110番に寄せられる子どもによる事故の問い合わせは、いずれも親が目を離した「ほんのちょっとのすき」に起こっています。子どもは部屋に置かれている身の回りのものをどんどん自分のおもちゃにして遊びます。整理整頓を心がけ、事故を起こさないようにすることが大切です。

子どもの手の届く所におかない

2歳未満の乳幼児で特に多いのは、たばこや蚊取りマット、ホウ酸団子などです。この時期の乳幼児はたたみや床の低い位置においてあるものを手当たり次第に口にします。

子どもの目につく所におかない

やがて、母親が化粧するのをまねたり、きれいな色の薬の錠剤を次々とパッケージから取り出したり、子どもはいろいろなものに興味をもって行動します。「まだ手が届かない」と思っていた高さでも、よじ登ったり、何とかして手に入れようと工夫します。鏡台の化粧品、流し台で漂白中のコップ類、冷蔵庫の中のシロップ薬などの事故が多くなります。

2.高齢者のいる家庭で注意すること

高齢者中毒の特徴

 本人が注意をしなければ防げない「うっかり事故」と、家族(介護者)が注意しなければいけない「認知症の高齢者の事故」があります。

決まった場所に保管する

 クスリは救急箱や簡単にはあけられない引き出しなどの中にしまう、農薬は物置の中の定まった棚に保管するなど保管場所を決めておくことで、うっかり事故を防ぐことができます。冷蔵庫にしまってあった写真現像液を麦茶と思って飲んだ例などがあります。使った後は、すぐに定まった場所に戻すことも忘れてはなりません。

容器を移しかえない

 クスリや殺虫剤を飲食物の容器に移しかえるのは間違いのもと。絶対にしてはいけません。町内会で配布されたウジ殺しをドリンク剤の瓶にいれて置いていたのを、ドリンク剤と思い飲んでしまった例があります。

ラベルをはがさない

 瓶の形だけでは内容がわからないものが多くあります。商品のラベルははがさないこと。はがれてしまったらはり直すか、中味が何かわからないものは保管せず、捨ててしまうほうが安全でしよう。

クスリは家族(介護者)が飲ませる

 高齢者にとって、何種類ものクスリが投与されるのは、複雑でわかりにくいものです。家族がその都度1回分を包装から取り出して与えるようにしましよう。

3.農作業をする際に注意すること

マスクや手袋などで防護する

 農薬の散布時、正しい使用方法を守り、正しい希釈濃度で使用すれば中毒が起きることはほとんどありませんが、マスクや手袋などを使用しないで長時間作業を続けると、薬品を吸い込んでしまったり、皮膚から吸収されて中毒症状がでる事があります。作業に慣れた人ほど防護を怠りがちです。

農薬は混合して使用(併用)しない

 化学物質は互いに混ざりあうと有毒なガスを発生することがあり、吸入して中毒を起こした例があります。そのような薬品には必ず注意書きがありますが、使用方法を誤ると大変危険です。

4.植物毒で注意すること

観葉植物も小児の手の届く所には置かない

 最近インドアグリーンとして重宝されているサトイモ科の観葉植物には有毒なものが多く、実際の誤飲例も少なくありません。カラー、ポトス、セローム、ディフェンバキアなどがそうです。

食用植物の素人判断による採取はしない

 春や秋になると山菜や野草、キノコを自分で採取し食べる人が多くなります。自分では慣れているつもりでも、外目が非常によく似ているために、間違って毒草を食べてしまい症状が出て初めて気付いたという問い合わせが少なくありません。

間違いやすい食用植物と毒草

  食用植物    毒 草
  アシタバ――――マムシクサ
  オオバギボウシ―コバイケイソウ
  セリ――――――ドクゼリ
  ニラ――――――スイセン
  ニリンソウ―――トリカブト
  フキノトウ―――ハシリドコロ
  モミジカサ―――トリカブト

きのこ中毒に注意